私は、ある地方都市の私立一貫教育の「宇○宮短期大学付属中学校」の第1期生として入学をした。(一人はイッコーを代表する、あの学校ですよ~)←わかるヒトには分かる。

 

同級生には医者の子供や社長の子供、 学校の先生の子供、帰国子女などがいて、 今から約30年以上前とはいえ、かなり「意識高い系の両親」に育てられた子供が数多く入学していた。

 

私は田舎の小学校から、いきなりそんな中学校に入学したので、戸惑うことばかり。

 

うちは普通のサラリーマンの家庭で、まあまあ教育熱心ではあったけれど、そこまで深い考えがあって、その中学校に子供を入学させたわけではない。

 

中学校に入ると、とにかく授業の進みが早く、 予習や復習をちゃんとしていないと、あっという間についていけなくなる。

 

最悪だったのは、勉強至上主義で勉強ができない生徒は「虫けら」のように扱われたこと。

 

ほとんど人格を無視したスパルタ教育だった。

 

成績が振るわない生徒は先生からも見下され、そして同級生達からも見下され、いたたまれなかった。

 

私の場合、 入学試験にパスし中学校に入った時点でほっとしてしまい、勉強をやらなくなってしまったため、あっという間にビリに。

 

仲の良い友達からも「テストがそんなにできなくて大丈夫なの?」と心配されたが、そんな心配されても、ありがた迷惑なだけだった。

 

その友人たちが私のことを本気で心配してくれていたのか、それともバカにしていたのか 、判断できなかった。

 

とにかくあっという間にいろんな教科がわからなくなってしまったので、今さら勉強する気も起きず、また家庭教師や塾にも行っていなかったため、どこからどんな風に勉強に手をつけていいのかもわからなかった。

 

本当に途方に暮れた。

 

家庭教師がいたり、塾に通っていたりしていれば、わからないところを聞いて、なんとか解決の糸口があったかもしれないが、自分一人の力ではどうしようもなかったのだ。

 

そうこうしているうちに、さらに勉強が遅れ、特に数学や英語がちんぷんかんぷんになった。

 

数学や英語は、前にやった単元の積み重ねなので、いったんつまずくとその後の勉強がわからなくなり、成績を上げることはほぼ不可能となる。

 

私はあの時、何の目標もなく何の楽しみもなく、ただ親に怒られるから仕方なく学校に通い続けていた。

 

当時の写真を見たら、目が死んでいた(笑

 

そして追い討ちをかけるように最悪の出来事が起こる。

 

勉強が遅れに遅れ、テストでひどい点を取った私。

 

国語のテストで赤点をとってしまったため、クラス全員の目の前で担任の先生(男)からビンタをされたのだ。

 

いくら30年以上前とはいえ、そんな軍隊みたいなやり方、いいのか?

 

それも、一応私は女子で多感な年頃。

 

そんな大切な時期にクラス全員の前で見せしめにビンタされ、私は「もう死にたい」と思った。

 

確か女子でビンタされたのは私だけで、男子でももう一人か二人ぐらいしかビンタされていなかった。

 

今でもはっきり覚えているが、そのビンタは普通の平手打ちではなく、片手で反動をつけて、もう一方の手の甲で頬を打つという、ものすごく痛いやり方。

 

ビンタされた瞬間、あまりの痛さに涙がちょちょぎれそうになった。

 

しかしぐっとこらえた。

 

みんなが見ている前で大泣きするわけにはいかない。

 

それがせめてもの私のプライドだ。

 

今だったら確実にPTAで論議されるぐらいの事件じゃなかろうか。

 

下手すると新聞に載ったっておかしくない。

 

国語で赤点を取ったぐらいで、あんな仕打ちをするとは、本当に酷い先生だと今でも思っている。

 

あの事件は私のトラウマになっているわ。

 

そんな見せしめ的なスパルタな方式で「勉強しろしろ!」と言ったって、子供は勉強するようになるんだろうか。

 

その先生だって私と同じぐらいの子供が居たんだから、 生徒への接し方をもうちょっとよく考えた方がよかったと思う。

 

いくら厳しくても根底に「愛情」がなければ、子供はついていかないよ。

 

今考えても、愛情も何もない人格無視のひどい教育だったと思う。(私の母校の名誉のために言っておくけど、あの学校にもイイ先生はいた。たとえば家庭科の先生は、とっても厳しかったけど愛情があって私はスキだった。生徒って、先生の愛情の有無を見抜くんですよね。)

 

私はその「ビンタ事件」を、一言も親に言えなかった。

 

「私が悪いんだからしょうがない」と諦めていたのかもしれない。

 

当時は14歳くらいだったし、先生が絶対的正義だったからね。

 

それ以来私は、クラスでは完全に心を閉ざした。

 

みんなの前であんなビンタをされて穴があったら入りたかったし、それでも登校拒否になるわけにはいかなかったし、つらかった。

 

うちの親は厳しかったので登校拒否なんてできるわけもなく、魂が抜けたように仕方なく学校に通っていた。

 

今思えば、よく不良にならなかったと思う。

 

体育だけは成績が良かったので、それが救いになっていたのかもしれない。

 

私以外にも男子で出来の悪い生徒が何人かいて、その中のふたりは中学2年の途中から完全に学校に来なくなった。

 

その二人の生徒は、 勉強の出来は悪かったけれど心が優しい男子たちだった。

 

心が優しいばかりに、人格を無視したやり方に耐え切れず、ドロップアウトしてしまったのかもしれない。

 

その後二人がクラスに戻ってくることはなかった。

 

さすがにイマドキはこんな人格を無視した学校はないとは思うが、今の学校は、いくら進学校でも人間として扱われるだろうし、 ちゃんとフォローもしてくれるはず。(わたしの母校も変わっているはず)

 

先生は、 ただ単に厳しくするのではなく、 どうすれば子供をやる気にさせられるかを考えてほしい。

 

そして親御さんにお願いしたいことは、 学校の授業に子供がついていけてないようなら、家庭教師を雇うか、自分で教えるか、塾に通わせるかして、ちゃんとフォローしてあげた方がいい。

 

私のように一旦ちんぷんかんぷんになると、子供の力だけでは成績をアップさせることはかなり難しくなると思う。

 

進学校やレベルの高い学校に通っている子供こそ、親が勉強にちゃんとついていけているかを定期的にチェックしてあげないと危険だと思う。

 

勉強の習慣が身についていて、ちゃんと予習復習をやる子供だったら、進学校に入学しても親がそんなに心配することはないと思うが、そういう子供ばかりではないので、 注意が必要だと思う。

 

以上は、私の暗黒の中学時代のツラい経験から得た教訓なので、参考になれば幸いです。



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